お月見のお供え物の果物・野菜は何がベスト?中秋の名月や十五夜におすすめの食べ物もご紹介

お月見のお供え物

秋の過ごしやすい季節にとても美しく見える「中秋の名月・十五夜」の時期に、地味ですが昔からある行事のひとつとして「お月見」があります。

 

美しい満月を見上げ

月にいるウサギが餅つきをしている

姿を昔の人は連想していました。

 

そして、お月見で「いろいろな食べ物」をお供え物として用意してきました。

 

今回は、お月見のお供え物の果物・野菜は何がベストなのかや、中秋の名月や十五夜におすすめの食べ物などをご紹介していきます。

 



お月見のお供え物の果物は何がベスト?

お月見のお供え物の果物は、何が良いのかご紹介します。

まず、なぜ「お月見」にお供え物をするようになったのかからご紹介します。

 

お月見の【歴史と由来】なぜお供え物をするようになったの?

お月見になぜお供え物をするようになったのかをご紹介します。

 

まずは、お月見が始まった時代からご紹介します。

昔から「月」はとても神聖なものとして見られていました。

お月見という風習は「中国」から伝わりました。

 

この日本で「お月見」が盛んに行われ始めたのは「平安時代」から、貴族の間で流行ったそうです。

当時の「お月見」は、今とは違い下記のように「月を眺めて楽しむ宴(うたげ)」でした。

  • 湖や池に船を浮かべて、水面(みなも)や杯(さかずき)に映った月を眺めていた
  • 詩歌や管弦を楽しみつつお酒を呑む

なんとも風流ですね。

 

庶民が「お月見」を楽しみ始めたのは「江戸時代」に入ってからと言われています。

 

庶民の「お月見」は貴族の「お月見」のような楽しみ方ではなく、収穫祭などの意味合いも含まれていたようです。

 

ちょうど「中秋の名月」の時期は、秋の味覚を収穫する時期が始まります。

「収穫できる喜びを分かち合いながら、その恵みに感謝をする」という日でもあったそうです。

その為に、「お月見にはお供え物をする」ことが定番となったのです。

 

では、お月見のお供え物に果物をお供えしてもいいのでしょうか?

 

お月見のお供え物に果物は?

お月見のお供えものに果物を添えてもいいのかをご紹介します。

 

上記で説明したように、お月見は「収穫祭」の意味合いもありますので、お供え物は果物でも問題ありません。

 

この時期に収穫できる果物をお供えすればよいと思います。

  • 栗(くり)
  • リンゴ
  • 梨(なし)
  • 柿(かき)

など、旬の果物をお供えしたらいいと思います。

 



お月見のお供え物の野菜は何がベスト?

お月見のお供え物の野菜は、何が良いのかご紹介します。

 

上記で「果物のお供え物」をご紹介しましたが、もちろん「野菜」もお供え物にしてもいいのです。

  • 芋類
  • かぼちゃ

などの、旬の野菜でしょうか。

 

収穫されたばかりの野菜をお供えして、その恵(めぐみ)に感謝しましょうね。

 

この時期に収穫できる「芋類」などは特におすすめです。

米が主食となる前の日本では「芋類」が主食でした。

そんな芋類の中でも「里芋」がよく食べられていたそうです。

 

江戸時代前期の記録によれば、十五夜の夜は「芋煮」を食べるのが一般的だったそうです。

一般家庭でお月見にお供え物をするようになったのは「江戸時代の中期くらい」からといわれています。

 

月見団子は「里芋の代わり」に、お月見にお供えするようになったものという説もあります。

 

そのため「中秋の名月」は「芋名月」という異名もあるのです。

ですので、お月見のお供え物に迷ったら「里芋」をお供え物にするのがベストですよ。

 



お月見のお供え物で中秋の名月や十五夜におすすめの食べ物!

お月見のお供え物で、中秋の名月や十五夜におすすめの食べ物をご紹介します。

 

お月見のお供え物でおすすめの食べ物は?

お月見のお供え物で定番のおすすめの食べ物をご紹介します。

 

お月見の食べ物と言えば月見団子」を連想される人も多いと思います。

これは丸い団子を月に見立てて、「里芋」の代わりにお供えにしていたそうです。

 

ちなみに、お供えする団子の数を知っていますか?

実は、お供えする団子の数は決まっていて15個なんです。

なぜ15個の団子なのかは、「十五夜の十五」という数字にちなんでいるからです。

この十五個の団子をピラミッドのように積み上げて供えている姿は、みなさんもよく知っていると思います。

 

ピラミッド型に供えられているのは、一番上の団子が霊界との懸け橋(かけはし)になると考えられていたそうです。

 

 

ここで一つお月見に関する風習がありますのでご紹介しますね。

 

お月見のお供え物は盗まれてもいいの?

地域によってはお月見に関する面白い風習があります。

 

それは「お月見泥棒」と呼ばれる風習です。

これは言葉通り

お月見の時だけはお供え物を勝手に持っていってもよい

という風習があります。

地方によっては

  • 子供がお供え物を自由に取っても大丈夫
  • 他人の家に片足だけ踏み込んでお供え物を取っても許してくれる

というものです。

 

これは「月がお供え物を食べた」といって、お供え物を取られた家は喜ぶそうですよ。

今ではもう「お月見泥棒」は許されないと思いますが…(^^;

 

もしかしたら、いろいろな地域でそのような風習が残っているかもしれません。

これを機会に、長く住まれている人に話を聞いてみるのも面白いですね。

 

 

お月見のお供え物で食べ物以外は?

お月見のお供え物で食べ物以外に供えるものをご紹介します。

 

お月見を表すイラストなどにもよく登場しているすすきです。

月見団子のパッケージにも「団子+ウサギ+すすき」のセットで月を見上げるシールなども張られています。

 

このススキにも意味があります

 

昔からススキは「神様の依り代(よりしろ)」と考えられていました。

ススキの茎は中が空洞になっていますから、その中に「神様が宿っている」と信じられていました。

その為、ススキには「魔除け」の意味も込められて飾られていました。

 

「魔除け」の意味の他にも、稲穂(いなほ)に見立てて供えられていたそうですよ。

この時期、お米の収穫はまだ行われていなかったので、見た目がよく似ている「すすき」がお供え物になったそうです。

 

ちなみに、ススキ以外の植物も飾っても大丈夫です。

ススキは「秋の七草」の一つですから、同じ秋の七草など手に入りやすいものを飾ってもいいですね。

お住まいの地域によっては、「秋の七草」が手に入らない場合も多いと思います。

そんな場合は「季節の花」もいいですよ。

秋に咲く有名な花は「秋桜(コスモス)」でしょうか。

 

 

お月見のお供え物はその後どうする?

お月見のお供え物は、その後どうするのかをご紹介します。

 

お供え物っていつ下げたらいいのかわからない

処分していいの?

と思う人は多いと思います。

 

答えは「お供え物の食べ物はお月見が終ったら頂きましょうです。

「お供え物を身体に取り入れることで、健康や幸せを得ることができる」と昔から考えられています。

 

飾りなどで使っていた「すすきや季節の花」もそのままお部屋に飾っていても、問題ありません。

お部屋の彩り(いろどり)の一つとして、飾れるまで飾っておきましょう。

 



お月見のお供え物は何がベスト?|まとめ

お月見のお供え物の果物・野菜は何がベスト?中秋の名月や十五夜におすすめの食べ物!

についてまとめてみました。

 

お月見の時期の説明は長くなるので今回は割愛しました。

今では「お月見は月見団子を食べる行事」と定着していますが、昔は庶民の暮らしに欠かせない「豊穣を祝い、感謝する祭り」の一つでした。

 

ですが今も昔も「月の美しさ」は変わりません。

中秋の名月(十五夜)は、一年で最も美しい「月」が見られる日です。

美しい月を見上げながら、月見団子を食べて日々の疲れを癒してくださいね。

 

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