浴衣(ゆかた)を着る季節がやってきますね。
昔に比べて「浴衣」を着る機会はあまりありませんが、それでも「盆踊り」や「花火大会」など、浴衣を着て参加できるイベントは盛りだくさんです。
普段はあまり着ない浴衣ですから、一番困るのは「浴衣のクリーニング」ではないでしょうか?
今回は、浴衣クリーニングの仕上がり日数の目安や、価格の相場・アイロンだけしてくれるのかなどについてご紹介していきます。
浴衣クリーニングの仕上がりの日数の目安は?
浴衣クリーニングの仕上がりの日数の目安をご紹介します。
これは正直に言って「クリーニング店」によって変わってきます。
街中にある「クリーニング店」であれば、1週間前後くらい。
「着物専門クリーニング店」だと、1週間~10日間前後くらい日数はかかります。
浴衣は、手縫いの浴衣や絞り(しぼり)などが入っていない場合、街中の「クリーニング店」の工場で洗える場合が多いです。
ここで一つ注意ですが「絞りの浴衣」をクリーニングに出すときは、必ず

絞りの浴衣です
と伝えてください。
絞りが全体に入っている「総絞り」なら、受付でもわかりやすいですが、浴衣によっては「裾(すそ)や袖(そで)の部分に少しだけ絞り」が入っている浴衣もあります。
この場合に

裾や袖に絞りが入っています
と伝えておかないと、浴衣が帰ってきたときに「絞りがつぶれてぺっちゃんこ」になって帰ってくる場合もあります。
ですので、浴衣を出す場合は浴衣の種類にも寄りますが、1週間から10日間ほど見ておいた方がいいです。(もっとかかる場合もあります)
ついでですが、帯をクリーニングに出す場合もあると思います。
この帯も「着物専門クリーニング店」預かりになるので、仕上がり1週間から10日間前後くらいと見ておいていたほうがいいです。
ちなみに「普通のクリーニング店」で浴衣や帯を頼むと、そこから「着物専門クリーニング店」に送ってもらえます。
「着物専門クリーニング店」を自分で探す必要はありません。
「浴衣はクリーニング店・帯は着物専門クリーニング店へ」と別の場所に運ばれますので、仕上がり日数は変わってきます。
浴衣クリーニングの価格の相場は?
浴衣クリーニングの価格(値段)の相場をご紹介します。
浴衣のクリーニングの相場は、店によって変わってきますがお値段が安いところは下記くらいの値段になります。(私が利用したクリーニング店のお値段です)
- 普通の浴衣の場合…1000円~3000円前後
- 絞りなどが入っている浴衣…5000円前後
なぜ、浴衣によって値段が違うのでしょうか?
浴衣によってクリーニングの値段が変わる?
なぜ浴衣によってクリーニングの値段が変わるのかご紹介します。
まず、浴衣の生地の状態と縫い方によってクリーニング店が変わってくるからです。
浴衣の生地の状態
浴衣の生地の状態で洗い方が変わるのかをご紹介します。
普通の「綿素材」の浴衣で手縫いの浴衣ではない場合、よくあるクリーニング店でもいいのですが、「絞り・手縫い」など、少し特殊な浴衣は、着物専門のクリーニング店のあつかいになります。
- 綿素材の浴衣の場合は→機械洗い
- 絞りが入っている・手縫いの浴衣は→手洗い
となります。(お値段の安いクリーニング業者は、手縫いの浴衣でも機械洗いが多いです)
ちなみに、浴衣とセットで着る「帯」も着物専門のクリーニング店のあつかいになります。
その為、浴衣と帯をクリーニングに出しても、仕上がりの時期は帯の方が遅くなります。
そして、浴衣の縫い方によっても扱いが変わってしまう場合もあります。
手縫いの浴衣と機械縫いの浴衣の違い
浴衣の縫い方によって洗い方が変わるのかをご紹介します。
昔は「着物(浴衣)は手縫い」でしたが、近年は「機械縫いの浴衣」も販売されています。
手縫いの浴衣と機械で縫った浴衣の大きな違いをご紹介していきますね。
手縫い浴衣の場合
まず、手縫いの浴衣の場合には必ず「きせ」があります。
この「きせ」は、着物の縫い目が表から見えないように縫い目にかぶせることをいいます。
洋服の縫い目は外からでも見えますが、着物は縫い目が表から見えないように仕立てています。
着物はパーツを一つずつ組み立てていくように縫いますが、一ヶ所縫い上げればその都度、縫い目が外から見えないようにコテ(アイロンみたいなもの)で「きせ」を作り、次の部分を縫い上げていきます。
この「きせ」は「手縫い」の場合と、「機械は直線縫いの部分のみで他は手縫いの浴衣」に必ずあります。
機械縫いの浴衣の場合
全て機械で仕上げた浴衣には、この「きせ」がありません。
もともと「きせ」の無い、機械仕立ての浴衣なら普通のクリーニング店でも全く問題ありません。
ですが、「きせ」のある浴衣の場合、普通のクリーニング店に出すときは「洗い方」を確認してからお願いする方がいいです。
洗い方によっては、手縫いの浴衣も機械洗いで大丈夫な場合もありますが、「きせ」が無くなり、仕上がりが不格好な浴衣になってしまう場合もあります。
この様に、浴衣の生地の状態と縫い方によってクリーニング店では、洗濯の相場の値段(価格)が変わってくる店舗もあるので注意しましょう。
浴衣クリーニングはアイロンだけしてくれる?
浴衣クリーニングは、お店でアイロンだけしてくれるのかなどをご紹介します。
よく聞くのが

自分で浴衣を洗ったのだが、アイロン(畳み方)がわからない
という声です。
普通の浴衣は、自宅でも洗えますからご家庭の洗濯機で洗ったのでしょうが

しわが入ってぐちゃぐちゃになってしまった
ということだと思います。
これは「クリーニング店による」ということしかできません。
着物専用クリーニング店や「プレス仕上げ」と表記のある場合ならば、できるかもしれませんが、できるかどうかは問い合わせが必要になります。
解決にはなりませんが、私が自宅の洗濯機で浴衣を洗う方法をお伝えしたいと思います。(あくまでも普通の浴衣の場合です。絞りの浴衣などの場合はお控えください。全て自己責任でお願いします)
自宅の洗濯機で浴衣を洗う方法
自宅の洗濯機で浴衣を洗う方法をご紹介します。
この方法は「普通の綿素材の浴衣の場合」です。
色が濃い浴衣の場合は、色移りや色抜けする場合もありますので、必ず「色移りチェック」をしてみてください。
他の洗濯物と一緒に洗うのは厳禁です。(色落ちして、他の洗濯物に色移りする可能性があります。自己責任でお願いします)
- 浴衣を着る前のように畳んでネットに入れて、たっぷりの水で洗う(洗剤は使わない)
- 洗い・脱水1回のみで洗う(手洗いコースやドライコースでも可)
- 日光が当たらない風の通る場所に、浴衣をハンガーなどで吊るして干す(この時に脇の折り目などを広げ過ぎないようにする)
- 身ごろ(本体部分)や袖(そで)のしわを、当て布と霧吹きでアイロンをかけて伸ばす
- 脇の部分などは折り目を折ったままアイロンをかける
私はこの手順で「きせ」のある手縫いの浴衣の手入れをしています。
ちなみに浴衣は「手洗い」でも洗えます。
その場合は「畳んだ状態にして押し洗い」で洗います。
洗剤を使う場合は、洗剤が残らないようにしっかりすすいで、干してくださいね。
浴衣を洗う時の注意点
☆ここで洗うときの注意です。
- 洗濯表示が付いている浴衣の場合は必ず、確認をしてください
- 浴衣を入れるネットは、なるべく畳んだ状態の浴衣と同じ大きさのネットを使ってください
- 洗剤を使う場合は「おしゃれ着洗い用の洗剤」がいいと思います
最初に、着る前のように浴衣を畳んでネットに入れておくと、ネットに入れずに洗ったときのようにぐちゃぐちゃになりません。
畳んで洗うので、干して乾かした後でも着物に畳む形が残っています。
「きせ」も広がりません。
後は、その形に添ってアイロンをかけて畳んでいきます。
ちなみに「干すときのハンガー」ですが、着物用のハンガーで干すのが一番良いですが、着物用のハンガーが無いご家庭も多いと思います。
そんな場合は、普通のハンガーの底の部分に長めの突っ張り棒や園芸用の棒をくっつけて使うのがオススメです。
干すときには、なるべく浴衣の袖まで、まっすぐに干せるようにした方が乾くのが早いです。(形も崩れません。)
洗濯竿(さお)に直接干す場合もあります。
洗濯竿に干す場合は、竿をぞうきんなどで汚れをしっかり落としてからにしてくださいね。
(私は洗濯竿に直接干して、浴衣の内側を汚しました)
浴衣クリーニング仕上がり日数と価格の相場|まとめ
浴衣クリーニングの仕上がり日数の目安は?価格の相場やアイロンだけしてくれるのかについてまとめてみました。
普段から着物をたしなまれている人は、着物の扱いも問題ないと思いますが、花火大会や盆踊りなどの時にしか浴衣を着る機会が無いという人は多いです。
ですが浴衣は「暑い夏」を涼しく華やかに彩ってくれる、昔ながらのものです。
最近は、とても華やかな浴衣も登場して「昔ながらの浴衣」だけでなく「さらに華やかさ」も加わった浴衣もあります。
年に何回か浴衣を着る場合は「着た後に自分で洗って、浴衣の季節が終わり片付ける時にクリーニングに出す。」という方法が一番よいお手入れ方法ではないかと思います。
浴衣は「袷(あわせ)の着物など」とは違い、気軽に楽しく着られます。
お手入れも簡単ですし。
昔ながらの浴衣で、夏の暑さに負けずに楽しく過ごしましょうね。
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